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Text File
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1995-02-19
|
16KB
|
498 lines
------------------------------------------------------------------------
TNC-22用ライン会議ホストプログラム
TalkSys
Version 0.39
SYSOP 用ドキュメントファイル
(7K1DCL)
------------------------------------------------------------------------
このドキュメントは、TalkSysのインストール手順などを記述した、S
YSOPの方のための文書です。
TalkSysのユーザとしての使い方については、user.doc を参照してく
ださい。
【ソ フ ト名】 TalkSys Version 0.39
【著作権 者】 Penta(7K1DCL) (KHF06406)
【対応 機種】 MS-DOS マシン + TNC-22 またはその互換 TNC
【動作 確認】 PC-286LE + MS-DOS 3.3 + MCD V0.9 + TNC-22
【ソフトウェア 種別】 フリーソフトウェア
【転載 条件】 転載自由
このプログラムの使用には、 フリーソフトウェアのRSドライバ 「MCD」
(ダイレクトCコール対応 バージョン0.8以上)が必要です.
●概要
アマチュア無線におけるパケット通信用のホストプログラムです.
このホストでは、アクセスした人が自由にメッセージを書き込んだり、読みだ
したりすることができます.しかし、書き込んだメッセージは、RBBSと異な
り、CHATにおける発言のようにして記録されます.
有線のBBSホストプログラムでは「ライン会議」などと呼ばれているもので
す.
また、簡易RBBS機能も付いているので、ユーザの間でメールのやりとりを
することも可能です.
●インストール
1.解凍
まず、すべてのファイルを一つのディレクトリに解凍します.
2.MCD のインストール
これは、各自MCDのマニュアルに従って行ってください.なお、MCD の引数
でRS関係の各種パラメータ(ボーレート,ビット長など)は指定する必要はあ
りません.ホストプログラムが、起動時に設定するからです.
3.TNCのジャンパ変更
コネクト/ディスコネクトされたとき、RS-232CのDCDの信号線が変
化するように、TNCのジャンパをマニュアルに従って変更してください.
4.TALKSYS.CFG の設定
次に、TALKSYS.CFG という設定ファイルを作成します.それぞれの環境に合わ
せて作成してください.
注:実際には、 すぐ使えるように、 あらかじめ標準的な設定を書いた
TALKSYS.CFG をアーカイブに入れておきましたので、これをエディタで必要最小
限修正するだけで済みます。
TALKSYS.CFG の各項目の意味は以下の通りです.
なお、以下の各項目は設定しないこともできます.設定しなかった項目はデフ
ォルト値が使用されます.
(1)rs_baud
TNC と ホスト間のボーレートを書きます (単位は bps). 300, 1200,
2400, 4800, 9600, 19200 のいずれかを指定してください.
デフォルトは 9600 です.
(2)rs_dev_name
シリアルポートのデバイス名を書きます.MCDを特に指定なしで組み
込んだ場合は、「AUX」でいいはずです.
デフォルトは 「AUX」です.
(3)rs_flow
TNCとホスト間のフロー制御の方法を書きます.
ハードウェアフローの場合は、 hardware と書きます.
ソフトウェアフローの場合は、 software と書きます.
デフォルトは「software」です.
(4)rs_port
互換性のためのパラメータで、意味はありません.
(5)n_line_dflt
NO, /R, /RO, /RNO コマンド(後述)のパラメータのデフォルト値を設
定します.
デフォルトは 5 です.
(6)d_wait_time
ユーザがシステムからログアウトしてから、ホストがディスコネクトコ
マンドを投入するまでの遅延時間を設定します(単位は秒).
デフォルトは 10 です.
(7)time_out
ユーザが入力をやめてから、ホストがタイムアウトとしてディスコネク
トするまでの時間を設定します(単位は秒).
デフォルトは 600 です.
(8)room_dir
書き込みの内容を保存するファイル (*.rm) を置くディレクトリを指定
します.最後には「\」記号を付けてください.
デフォルトは「.\」(カレントディレクトリ)です.
(9)opening_file
ログイン直後に送信するメッセージを入れたファイルの名前を指定しま
す.
デフォルトは「opening.mes」です.
(10)ending_file
ログアウト時に送信するメッセージを入れたファイルの名前を指定しま
す.
デフォルトは「ending.mes」です.
(11)help_file
ユーザがトップメニューから H コマンドを投入したときに送信される
ヘルプファイルの名前を指定します.
デフォルトは「help.mes」です.
(12)short_help_file
ユーザがトップメニューから ? コマンドを投入したときに送信される
ヘルプファイルの名前を指定します.
デフォルトは「shelp.mes」です.
(13)room_list_file
ユーザがトップメニューから L コマンドを投入したときに送信される
ルームリストの入ったファイルの名前を指定します.
デフォルトは「roomlist.mes」です.
(14)talk_help_file
ユーザが部屋の中からから /H ないし /? コマンドを投入したときに送
信されるヘルプファイルの名前を指定します.
デフォルトは「talkhelp.mes」です.
(15)log_file
ユーザのログイン/ログアウトの様子を記録するアクセスログのファイ
ル名を指定します.
デフォルトは「access.log」です.
(16)tnc_cmd_file
TNC に対して設定するコマンドを指定するためのファイル名を指定しま
す.
デフォルトは「tncset.cmd」です.
(17)auto_scan
初めてアクセスしてきたユーザの巡回リスト(S, N, NO コマンドなど
で回る部屋のリスト)に自動的に含ませる部屋を指定します.複数指定
したいときは、スペースで区切って書きます.
普通、ユーザ全員に必ず入ってほしい部屋などを指定します.
デフォルトはありません.
(18)f_line_dflt
トップメニューの F コマンドのデフォルト値を指定します.
デフォルトは 10 です.
(19)bbs_dir
PMBシステムのファイル (*.bul *.hdr) を置くディレクトリを指定
します.最後には「\」記号を付けてください.
デフォルトは「.\」(カレントディレクトリ)です.
(20)bulletin_file
PMBシステムのファイルリスト用のファイル名を指定します.
デフォルトは「bulletin.dat」です.
(21)nextnum_file
PMBシステムで次の番号を保存しておくためのファイル名を指定しま
す.
デフォルトは「nextnum.dat」です.
(22)maker_level
部屋を作成するために必要なグローバル特権レベルを数字で設定します.
デフォルトは 0 です.
5.ログイン/ログアウトメッセージの設定
エディタで、設定ファイルの opening_file および ending_file で指定した
ファイルの内容をエディタで作成します.
以上で、とりあえずインストールは終了です.
●ファイルについて
ホストプログラムが読みだしたり、作成したりするファイルを以下にまとめて
おきます(デフォルトの場合).
S *.rm 発言を記録するファイル
S *.rpl 部屋の保護レベルと各ユーザのローカル特権レベルを
記録するファイル
S *.usr 各ユーザの未読ポインタと前回ログイン時刻を記録す
るファイル
U *.mes 各種メッセージファイル
S *.bul PMB の書き込みの内容のファイル
S *.hdr PMB の書き込みのヘッダ記録用ファイル
S access.log アクセス記録
S bulletin.dat PMB の書き込みリスト記録用ファイル
S nextnum.dat PMB の番号保存用ファイル
U talksys.cfg 設定ファイル
U tncset.cmd TNC の設定内容を指定するファイル
S はプログラムが自動的に作成するファイル、U はシスオペが予め作成してお
くべきファイルです.
1.*.rm
各部屋の発言を記録したテキストファイルです.ファイル名のプリフィクス部
分は、その部屋の番号になります.
このファイルの1行目はその部屋の名前であり、2行目以降が発言です.
2.*.rpl
各部屋の保護レベルと、メンバーのコールサイン及びローカル特権レベルを記
録したテキストファイルです.ファイル名のプリフィクス部分は、その部屋の番
号になります.
このファイルの1行目はその部屋の保護レベルであり、2行目以降がメンバー
のコールサインと特権レベルです.
3.*.usr
各ユーザの個人データです.ファイル名のプリフィクス部分はそのユーザのコ
ールサインになります.各項目の意味は以下の通りです.
(1)attributes
そのユーザのグローバル特権レベル(数字表記)です.
グローバル特権レベルを設定するにはこの項をテキストエディタで直接
変更します.
(2)last_login
前回のログイン時刻を示します(秒表記).
(3)already_read
未読ポインタを示します.2つの数字のパラメータがあり、最初のもの
は部屋番号を、2つ目のものはその部屋での未読ポインタです(行数).
(4)unread_mail
未読分のメールを示します.数字のパラメータが1つあり、メールの番
号を示します.
4.*.mes
各種システムメッセージを記録するファイルです.
ending.mes ログアウト時のメッセージ
help.mes ヘルプメッセージ
opening.mes ログイン時のメッセージ
roomlist.mes 部屋のリストのメッセージ
shelp.mes ショートヘルプ
talkhelp.mes 発言モードのヘルプメッセージ
5.*.bul
メールの本文を記録するファイルです.ファイル名のプリフィクスはそのメー
ルが書き込まれた時刻(秒数・16進数表記)になります.
6.*.hdr
メールのヘッダ部分を記録するファイルです.ファイル名のプリフィクスはそ
のメールが書き込まれた時刻(秒数・16進数表記)になります.
7.access.log
ユーザのログイン/ログアウトの様子が記録されるファイルです.
基本的には、ログイン/ログアウトした人のコールサインと、その時刻・日付
が記録されます.
さらに、以下のような情報を示す文字列が記録されます.
(console) コンソールからログインした
(logout) 正常にログアウトした
(abort) リトライアウトなど途中で回線が切れた
(timeout) タイムアウトした
(sysop abort) シスオペが D コマンドで回線を強制切断した
(syserr) システムの障害
8.bulletin.dat
PMBの書き込みリストが記録されます.
9.nextnum.dat
メールを次に書き込む時、それが何番になるかを示すカウンタが記録されます.
なお、メールの番号が65535に達すると、それ以降書き込めなくなります.
その時は、bulletin.dat を消してから、このファイルの番号を 1 に書き換えて
ください。
10.talksys.cfg
設定ファイルです.
11.tncset.cmd
TNCの設定ファイルです.
●ホストの動作
○TALKSYS.EXE の使用法
TALKSYS.EXE がホストプログラムです.
A>TALKSYS [<設定ファイル名>]
<設定ファイル名> は、省略すると TALKSYS.CFG が指定されたものとみなされ
ます.
○TNCの設定
TALKSYS.EXE が実行されると、まず、設定ファイル(通常 talksys.cfg)中の
tnc_cmd_file で指定されたファイル(通常 tncset.cmd)に書かれているコマン
ドが TNC に対して発行されます.
それが終了すると、ホストはコネクト待機状態に入ります.
なお、TNC が ECHO ON になっていると、設定が失敗します.その時は、 echo
off という行が TNCSET.CMD の先頭行にあることを確認してから、 何度か
TALKSYS.EXE を起動し直してみてください.
○コンソールコマンド
コンソールから、リターンキーを押すと、ホスト用のコマンド入力状態に入り
ます.この状態では、L, C, D, Q, S の各コマンドが使えます.
1.L または C コマンド
コンソールからログインするには、L または C と入力します.
L と押した場合には、SYSOP 名義でログインします. C と押した場合には、
コールサインの入力を求められますので、6 文字以内でコールサインを入力して
ください.
2.D コマンド
ログインしているユーザを、システムから強制的にディスコネクトさせます.
3.Q コマンド
TALKSYS.EXE を終了します.
4.S コマンド
COMMAND.COM を起動します.
○ユーザのコネクト
ユーザがコネクトしてくると、ホストは動作を開始します.
ログイン時刻は、 設定ファイル中の log_file で指定したファイル (通常
access.log)というファイルに記録されます.
ユーザのコネクトの様子は、画面に表示されるので、モニターすることができ
ます.
●その他
1.著作権等関連事項
このプログラムは、フリーソフトウェアです.すなわち、
(1) 著作者にいちいち許可をうけることなく、自由に配付し、また配付をう
けることができます.
(2) 著作者はこのソフトウェアに起因する一切の法律上の民事・刑事責任を
免れます.使用者は自らの判断と責任において使用してください.
(3) 著作権自体は作者に留保されます.
2.謝辞
このプログラムは、LSI C-86 Ver.3.30 試食版を用いて作成されました.有用
なソフトウェアを無料で公開してくださったエル・エス・アイ ジャパン (株)
に感謝致します.
このプログラムは、Multi-port Communication Driver V0.9 を利用していま
す.また、同アーカイブ中のいくつかのCソースをLSIC-86用に改変の上
使用させて頂いています.有用なソフトウェアをフリーソフトウェアとして公開
された(株)エー・ピー・ラボ 中村氏(jm1pqq 局)に感謝致します.
このプログラムは有線用 BBS ホスト「mmm」のライン会議の機能を手本にして
作られました.「mmm」の作者の方に感謝致します.
また、このプログラムのバージョンアップにあたっては、以下の各局の有用な
アドバイスを参考にさせて頂きました.感謝の意を表します.
JN1VCD,7K1HJJ,7L2PNU,7N1ANB,7M2HWQ,7M2HVQ,JQ1LHG,JF1QXK
3.連絡先
今のところ、438.32MHz 東京都武蔵野市で運用されている TalkSys をよく利
用していますので、コネクトできるようでしたらそちらへどうぞ.コールサイン
は JM1YSC です.
それ以外では、以下へお願いします.
7K1DCL @ JF1WLK RLI FWD NET (amateur radio)
KHF06406@niftyserve.or.jp NIFTY-Serve (INTERNET)
(a21268@cfi.waseda.ac.jp)
4.バグ
いろいろあると思いますので、レポートをお願いします.
5.履歴
Ver.0.17 ・初公開版
Ver.0.18 ・行の折り返し処理を改善
・/ro の行数指定を省略可能にした
Ver.0.24 ・モニター画面で文字が化けることがあったのを改善
・長い部屋の名前を付けようとすると暴走していたのを改善
・auto_scan 機能を追加
・子プロセスとして COMMAND.COM を呼べるようにした
・アクセス記録用ファイル (log_file) に、正常ログアウト以
外のディスコネクトも記録するようにした
・/a コマンドでメンバーにされたとき、 その人の巡回リスト
にその部屋を自動的に追加するようにした
・ノックするときその部屋の名前を表示するようにした
・鍵のかかった部屋ではリーダー以上のローカル特権レベルを
持つユーザは /e できなくした
・鍵の掛かった部屋から /e するときに確認のメッセージを出
すようにした
・1 以上のグローバル特権レベルを持つユーザの部屋への入退
室のメッセージの記録を省略するようにした
・/r の行数指定も省略可能にした
・部屋の中でコマンドを発行したときに部屋に記録されるシス
テムのメッセージは、発言バッファに入れず、コマンド発行
時に直接ファイルへ記録されるようにした(/c などでは注
意)
・入力モードでのプロンプトを変更した
Ver.0.35a ・PMB機能をつけた
Ver.0.35i ・B コマンドによるディスコネクトがうまくいかなかったり、
その後そのままハングアップしてしまったかのようになるバ
グを修正
・メッセージ送信中に相手からディスコネクトされるとそのま
まハングアップしてしまったかのようになるバグを修正
・PMBのいくつかのメッセージを変更
・access.log にシステムトラブル発生時エラーメッセージを
記録するようにした
・SYSOPがコンソールからログインしている間は cmsgd
を on にするようにした
Ver.0.36 ・WC コマンドを追加
・maker_level 指定を追加
Ver.0.37 ・たまに can't make cmsgd off. と出て勝手にホストが止ま
ってしまうバグを修正
・/dl コマンドの動作を少し変更
Ver.0.39 ・/i, /b, /r #1,#2 コマンドを追加
・/r 系コマンドの引数の数字の前のスペースを不要にした
・ノック中のメンバーという概念を導入した
・/a コマンドはノック中のメンバーに対してしか使えないよ
うにした
・/p, /s コマンドはメンバーに対してしか使えないようにし
た
・PMBの書き込みに対して読出回数カウンタをつけた
・bulletin.lst の形式を変更し、 デフォルトのファイル名も
bulettin.dat に変更した
・各種メッセージの一部変更
・巡回の順序をソートするようにした
Ver.0.39a ・F #1,#2 コマンドを追加
・メッセージボードに対する書き込みで、長いタイトルをつけ
ると動作がおかしくなっていたのを改良